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2019.02.05

花粉症の秘密 その3

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今日は、花粉症を
東洋医学的に解説する第3回です。

 

◆免疫の過剰反応はなぜ起こる?

では、花粉に対して免疫が
過剰反応を起こしてしまうのは、
なぜなのでしょう。

これに関しては、
千葉大学の名誉教授を務めた故岡林篤先生が
ある面白い実験をやって
免疫反応が変化する原因を突き止めています。

岡林先生は、数年にわたって毎日ウサギの副鼻腔に
卵の白身を注射し続けて
人工的に蓄膿症を起こさせようとしました。

細菌ではなく、卵のタンパク質で、です。

つまり、卵の白身のような無害な物を
長期間繰り返し体内に入れることで
免疫反応を継続的に起こし、
その免疫反応のみで疾患を起こそうとしたのです。

すると、ウサギは
細菌を注射されたわけではないのに、
卵の白身に対する免疫反応の積み重ねが元で
自己免疫疾患が起こったそうです。

つまり、免疫反応が長期的に継続することで
病気が発症する、ということを証明したわけです。

言い換えると、
身体にとって無害なものでも、
長期間繰り返し触れることで
免疫反応に変化が起こり、
それが「過剰反応」となって
様々な疾患が引き起こされる
ということです。

「花粉症の秘密 その2」の冒頭の
「花粉症は突然発症するのではなく、
発症前に花粉症の原因を作る過程がある」
という言葉の意味は、
「長期間花粉を吸いこみ続けた結果、
花粉に対して免疫が過剰に反応するようになる。
そして、免疫が花粉を攻撃するようになり
花粉症の症状が発症する」
ということなのです。

では、私たちは免疫の過剰反応に
どのように対処すればよいのでしょうか…。

また、同じように花粉を吸い続けていても
花粉症を発症しない人もいます。

それは、なぜなのでしょうか。

次回から、それを詳しく解説していきます。